犬の一般内科・外科

犬の一般内科・外科

一般内科

嘔吐

犬は吐きやすい動物で食べ過ぎると吐くことがあります。
しかし吐くのを続けて何度も繰り返し、食欲がなくなってしまったら注意が必要です。胃炎などの病気や胃内異物、膵炎、腸閉塞などが挙げられます。軽症のことが多いですが、重症では命に関わりますので、あまり様子を見ずその日のうちに受診しましょう。

誤食

犬はよく誤食をします。
誤食の診察をしているとあらゆる物に遭遇しますが、吐き出せないもの、腸に詰まるもの、刺さるもの、中毒を起こすものは緊急に処置や手術が必要になります。代表的には竹串、ひも、布、人間の薬、チョコレート、ネギ類などが挙げられます。吐き出せるものの場合は薬を使って吐き気を催させ吐かせますが、場合によっては麻酔をかけて内視鏡検査や開腹手術、胃洗浄を行います。

よくネットの情報を見て塩などを使って吐き出させるといった話を聞きますが、塩は摂取しすぎると中毒を起こし大変危険です。必ず病院に相談しましょう。

下痢

下痢は嘔吐、脱水、激しい体重減少 軽い脱水と体重減少を伴って発症することがあります。下痢の原因には2種類があります。

1、小腸性下痢の原因
○急性のもの
ある種の寄生虫・腐敗した餌の摂取・薬剤の影響・細菌(サルモネラ菌、大腸菌など)・ウイルス(ジス テンパー、パルボなど)・中毒・急性膵炎
○慢性のもの
ある種の寄生虫・腸のリンパ管拡張症・潰瘍や腫瘍、ある種の腸炎・腸閉塞・慢性膵炎・肝臓、胆道系の 異常・甲状腺機能亢進症

2、大腸性下痢の原因
○急性のもの:細菌性・ウイルス性腸炎
○慢性のもの:ある種の寄生虫・腫瘍・異物・アレルギー・ある種の大腸炎
これらは目安であり、必ずしも当てはまらない場合があります。また下痢でも症状の激しい場合や嘔吐などの合併症状がある場合は命にかかわる事があります。様子がおかしいときは早めに病院へ連れて行きましょう。

皮膚炎

犬はよく皮膚炎を起こします。
基本的に犬はかゆみを我慢できないのでちょっとしたかゆみから掻き壊しを起こすこともよくあります。また湿度や温度が高い時期には細菌やマラセチアの感染が起こって皮膚炎を悪化させます。

原因は多岐にわたり、ノミ・マダニなどの寄生虫、食事アレルギー、ハウスダストや花粉に対するアトピー性皮膚炎、ストレスや精神性によるなめ壊しなどが挙げられます。原因を探してそれに対する対症療法を行いますが、原因が不明だったり複数にわたっていると上手くいかないこともしばしばあります。治療としては内服薬、外用薬、薬用シャンプー、保湿剤、アレルギー用の療法食などが挙げられます。なるべく副作用を減らすためにこれらを組み合わせて治療することが多いです。かゆみ止めの代表薬はステロイドですが副作用が多いため最近ではより副作用の少ない新薬を使用することが増えました。これはアポキルというお薬ですが、新薬のため値段が高いことと効き目が短いことが欠点です。

また精神的なことやストレスが原因のことも多いので、かまってあげる時間や散歩の時間を増やしたり、生活環境を整えることが必要になる事も多いです。

外耳炎

外耳炎は犬に多く見られます。耳垢腺が発達している子はワックス状の耳垢が溜まりやすく、これをエサにしてマラセチア菌が増えると外耳炎を起こします。特に高温多湿な時期は悪化しやすいです。治療は耳を洗浄して耳垢を取り除き、かゆみ止めや抗菌剤の点耳薬を使用します。家で耳掃除を行う場合、綿棒などで耳をこすってしまうとすぐに赤くなってしまって悪化させてしまうことがあります。基本的にはイヤークリーナーかウェットティッシュなどを用いて軽くぬぐう程度にしましょう。奥の方までやると危険なので汚れや赤みが見られたら病院で処置をしてもらいましょう。

熱中症

犬は人間と違って汗をかきません。
そのため暑いときは呼吸を多くしたり舌を出すことによって口から熱を逃がしています。犬の周りの温度が高かったり湿度が高かったりすると口からの放熱がうまくいかなくなって、たちまち体温が上がってしまいます。この状態が続くと熱中症になり、手遅れになると命にかかわります。人間があまり暑くなくても犬の背の高さだと地面の熱で暑いことがしばしばあります。特にミニチュアダックスなどの小型犬は体高が低いので注意が必要です。夏の暑いときもそうですが、意外と5月6月の暑い日に熱中症になる子がいます。

暑い日の午後はなるべく散歩を控え、涼しくなっても地面が暑くないか確認してから散歩に出掛けましょう。それから短時間でも車や日の当たる閉め切った部屋に閉じ込めないようにしてください。

一般外科

皮膚腫瘍(しこり)や乳腺腫瘍、消化器腫瘍などの切除、腹部臓器、泌尿器疾患の軟部外科を行っています。避妊手術・去勢手術、歯石除去、抜歯手術、口腔外科も行います。専門性の高い整形外科手術は専門医を招いて手術を行います。当院での対応が難しい場合は大学病院や二次病院を随時紹介させていただきます。

診察料金

カルテ登録料(初回のみ)
1頭目2,200円、2頭目1,650円、3頭目1,100円
診察料2,200円、再診料1,100円
注射料2,800円以上、外耳処置1,650~、爪切り650~750円、肛門嚢処置650~750円

避妊手術・外科手術

手術(麻酔料を含む)
去勢(オス):33,000円(5.0kgまで)、5.1kg以上は5kgごとに2,500円追加
避妊(メス):46,000円(5.0kgまで)、5.1kg以上は5kgごとに2,750円追加

注意事項
・年齢、体重、手術の難易度や内容によって料金が変わります。
・その他の手術については、動物の種類、手術の難易度等により相当の金額となりますので随時ご相談ください。

入院・お預かり料金

※表示料金はすべて税込価格になります。
※食事はいつも食べているフードをご持参いただくか、当院でその子にあったフードをチョイスして与えます。
※病院でフードをお出しした場合、別途料金がかかることがあります。

1泊2日半日
5kg未満4,950円3,500円
5kg〜10kg5,500円4,000円
10kg〜15kg6,050円4,000円
15kg〜20kg6,600円4,500円
20kg〜25kg7,150円4,500円
25kg〜30kg7,700円5,000円
30kg〜35kg8,250円5,000円
35kg〜40kg8,800円5,500円

注意事項
・入院・お預かりの際は1年以内のワクチン接種と1ヶ月以内のノミ予防薬投与が必要となります。またお預かりのみの場合でもカルテ登録が必要となります。
・入院設備には限りがあり、病気や手術後の子が優先されますので、お預かりの子はお断りする場合がございます。
・入院・お預かり中、鳴き続ける等の行動が見られた場合、帰宅後の体調を考慮し、次回よりお預かりできない場合もございますのでご了承ください。
・料金表は一つの目安です。診療内容等により料金が変わることがございますのでご了承ください。
・料金が予告なく変更される場合がございますのでその都度ご確認ください。ご不明な点はお気軽にお問い合わせください。
・料金は全て税込価格です。