避妊去勢手術

避妊去勢手術

不妊手術とは

猫の不妊手術には、避妊手術と去勢手術があります。 避妊手術はメスが受ける手術のことで、避妊手術では開腹して卵巣のみ、または卵巣と子宮を摘出します。 去勢手術はオスが受ける手術のことで、陰嚢を切開して精巣を摘出します。繁殖する予定がない場合、様々な病気を予防することができ、発情期の問題行動での飼主様のストレス軽減にもつながります。

避妊・去勢手術を行うメリット

避妊手術

·予定しない妊娠の回避
猫が外に出る場合や室内飼育であっても他の猫が侵入したり、逃亡してしまうなど事故的な出来事が原因で、妊娠してしまうことがあります。猫は交尾の刺激によって排卵するため、交尾をした場合高確率で妊娠をします。

·発情期のストレス軽減
雌の猫は春から夏にかけて年2~3回ほど発情期を迎えます。高い声で鳴いたり、人や物に身体をこすりつけて甘えたりなど日常の行動に変化が見られる他、興奮した状態が続く、食欲が落ちるなどの変化が起きます。

·病気の予防
避妊手術を行い、卵巣·子宮を摘出することで、それらに生じる生殖器疾患(卵胞嚢腫や子宮蓄膿症等)を防ぐことができます。また、周期的な性ホルモンの影響を受けにくくなるため、「乳腺腫瘍」の発生リスクが下がると言われています。

去勢手術

·性格がおとなしくなり、攻撃的な行動の低下が期待できます。
·雌猫のところに行きたいという精神的ストレスを減少することができます。
·マーキング行動が抑えられます。(尿をあちこちにしてしまう行為)。
·精巣腫瘍や会陰ヘルニア、前立腺肥大、肛門周囲腺腫などが予防できます。

統計的には避妊·去勢手術を受けると10%ほど寿命が延びると言われています。

避妊手術を行うデメリット

·太りやすくなる
卵巣·子宮の摘出を行うと、ホルモンバランスが変わるなどの理由で、手術前よりも代謝が落ち、太りやすくなります。手術前と同じ量をあげていても、太ってしまうことがあるため、食事の総カロリーを減らすなど、配慮が必要です。

·手術、麻酔のリスク
避妊手術は全身麻酔で行います。手術は複雑なものではなく、どの動物病院でも日常的に行われています。また、麻酔のリスクももちろんありますが、病気の状態での麻酔とは違い、リスクはそう高いわけではありません。

避妊・去勢手術のデメリット

·太りやすくなる
卵巣、精巣の摘出を行うと、ホルモンバランスが変わるなどの理由で、手術前よりも代謝が落ち、太りやすくなります。手術前と同じ量をあげていても、太ってしまうことがあるため、食事の総カロリーを減らすなど、配慮が必要です。

·手術、麻酔のリスク
避妊·去勢手術は全身麻酔で行います。手術はどの動物病院でも日常的に行われています。また、麻酔のリスクももちろんありますが、病気の状態での麻酔とは違い、リスクはそう高いわけではありません。

その他、体質的に、稀にお腹の中の縫合糸が炎症を起こすと、「しこり」ができてしまうことがあります。場合によっては再度手術が必要になってしまうケースがあります。当院ではラジオナイフという機械を使ってお腹の中に糸を残さない手術を行っています。

·ほかの病気が増えることもある?
賛否両論があるため、まだはっきりとはしていませんが、避妊·去勢手術を行うことで間接的に増える病気もあるという報告もされています。

手術の時期

子猫

避妊手術も去勢手術も、初回発情前の生後6ヶ月~が目安です。初回発情前に避妊手術を行うと、乳腺腫瘍の発症を予防できることがわかっています。また雄の場合、本能的行動が現れる9か月頃より前に手術をすることで、マーキングをする癖がつきにくいといわれています。

成猫

手術はいつでも行うことができますが、雌は普段より手術中の出血が多くなる為できれば発情中を避けてください。また、中年期(おおよそ5歳)以上になると、より詳細な術前検査が必要になる場合があり、手術や麻酔に対するリスクを考慮したうえでも、より早期に手術を行うことをおすすめしています。

料金

体重 去勢手術 避妊手術
4㎏未満 16,500円 33,000円
5~10㎏ 17,600円 34,100円

不妊手術費用の内容は、麻酔、鎮痛処置、術後投薬、入院1泊(雄は日帰り)、術後診察料を含みます。
※術前検査、点滴等別途費用がかかります。
※表示料金は税込です。
※卵巣・子宮・精巣に異常があった場合は追加で費用がかかる場合があります。

※5歳を超えていたり、持病がある場合などは追加で検査や処置が必要なケースがあるため、別途費用が発生する可能性がございます。
詳細は診察の際に獣医師へご確認ください。

オプション

動物へのストレスを軽減するための追加オプションです。不妊手術は全身麻酔を行うためオプションを一緒に行うことで動物にとって負担を軽減できます。詳しくは獣医師とご相談ください。

詳細 料金
マイクロチップ マイクロチップは無麻酔で挿入することもできますが、通常の注射針より針が太いため、手術のタイミングでチップを入れておくことをお勧めしてます。 4,400円

避妊去勢手術のご予約方法

手術は予約制となります。当院のご利用が初めての子は、手術前に診察をさせていただいておりますので、その際に手術日をご予約をお願い致します。
手術にあたっては、十分な説明を心がけています。気になることがございましたら、どうぞお気軽に獣医師あるいは病院スタッフにおたずねください。

術前から退院まで

前日

事前準備

麻酔を使用するため、手術前日の23時以降はごはん、おやつは与えないでください。胃の中に食べ物がある状態で麻酔を使用すると誤嚥をする恐れがあるため、もし、23時以降に食べ物等を与えた場合、手術を延期することがありますのでご注意ください。お水は摂取可能です。

当日

午前

朝ごはん抜きで10時までにお越しください。

検査

当院ではより安全な手術を行うため、下記の術前検査を行い、万全の準備で麻酔に臨んでいます。

·一般身体検査
·血液検査(CBC)
·胸部レントゲン検査
·血液生化学検査

なお、高齢の猫ちゃんの場合や健康状態に応じて、上記以外の精密検査を追加することがあります。また、異常を認めた場合は、手術を延期させていただく場合もあります。

麻酔

より安全に実施できる麻酔方法を行っております。手術中は循環·呼吸のモニタリングを行い、全身麻酔中の猫ちゃんの状態をチェックしながら手術を進めています。

鎮痛

猫ちゃんの状態に応じて鎮痛薬を投与し、痛みに対しても、十分なケアを行います。

当院の術式について

避妊手術

「卵巣摘出術」を実施します。一般的に避妊手術には卵巣のみを摘出する手術と卵巣と子宮を摘出する手術があります。避妊手術の目的の一つに子宮の病気予防がありますが、これは卵巣のみを摘出する手術でも十分効果が得られると言われています。また子宮は膀胱をお腹の中で固定することにも役立っていると言われているため、当院では卵巣のみを摘出する手術を行っております。子宮に異常があった場合は摘出手術を行います。

去勢手術

去勢手術では左右両方の精巣を摘出します。まれに精巣がお腹の中に留まっていることがありますがその場合は開腹手術が必要となります。

当院では、一般的な電気メスに比べ、手術時の組織への侵襲性が低く微細な切開·凝固を可能にすることができるRFナイフを用いて手術を行っております。RFナイフをもちいることで動物の身体の負担を軽減することができます。また、血管を結ぶ、腹膜や皮下組織を縫うなどに用いている体内に残ってしまう糸は、すべて吸収性の糸(しばらくすると溶けてなくなる糸)を使用しています。

お迎え

手術当日は当院でお預かりいたします。翌日の診療時間内にお迎えにお越しください。避妊手術の後は10日以降に抜糸と経過観察のため受診をお願いしています。去勢手術は抜糸はありませんので経過が良い場合は来院されなくても大丈夫です。